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知っておくべき注目の新専門医制度、どう変わった?影響は?
2017.06.01

新専門医制度、始まりました
医師のキャリアの新基準。2017年4月より新制度移行がスタートしましたが、制度について把握していますか?まず、新専門医制度の目的ですが、これまでバラバラだった専門医の基準を第三機構によって評価し医師技術、質の向上を図るというもの。大枠は変わらないなんて声も聞かれますが、具体的な変更点として下記が挙げられます。
- 検定の認定や評価基準は各学会ではなく、第三者機関である「日本専門医機構」が管理する
- 「基本領域」「サブスペシャルティ領域」の二段階制に統一
- 養成は地域と基幹病院が連携して行う
- 基本領域に「総合診療専門医」を加える
- 会員歴は問わない
新専門医制度の注意点とは
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進路の決め方
注意したいのはどの領域を選ぶのかという点です。実は、内科と総合診療科という例外を除いて新専門医制度では基本領域は2つ取得することが認められていません。基本領域とサブスペシャリティ領域の関連性の薄さや、かなり早い段階から一生の進路を決定しなければならないことのリスクも指摘されています。
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更新するにも活動実績が必要
以前よりもこのハードルは高い傾向にあり、普通に勤務しているだけでは実績不足となってしまうことも。若い頃ならまだしも、年齢を重ねると資格を維持するのは難しくなるかもしれません。これは地域によっても大きな差となるでしょう。女性医師がブランクを経て復帰する際の足かせとなってしまう場合も考えられます。
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これまで専門医だった医師は?
順次、新基準に移行していく予定ですが、これまでの基準よりも厳しくなり資格更新できない専門医も出てくるでしょう。
医師と専門医
スーパードクターではなく、十分な知識と経験で、安心の医療を万人に提供するというのが専門医の定義です。ですが、本当に医師に大事なのは資格ではなく医療のプロとしてどう患者と向き合うのかが大事ではないでしょうか?