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医院・クリニックを経営するなら「試算表」の見方を知っておこう!

2017.10.16

開業するなら知っておきたい「試算表」の基本

これからクリニック、医院を開業する方はもちろん、すでに開業している方も、経営するうえで知っておきたいのが「試算表」です。これは複式簿記で、仕訳帳から元帳への転記が正しく行われているかどうかを確認するために作られ、決算諸表作成の基礎資料にもなります。試算表である取引を借方項目と貸方項目に整理して記録した場合、借方の金額合計と貸方金額の合計は必ず一致しなければなりません。なお、試算表の種類には、「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の3つがあります。

  • 合計試算表
  • :総勘定元帳の勘定ごとに、借方合計と貸方合計を集計して作成される表。企業や個人事業主における一定の会計期間の総取引金額が把握できます。

  • 残高試算表
  • :各勘定口座の借方・貸方両方の金額の差額のみを集計した表。合計試算表との違いは残高を把握することができる点で、企業や個人事業主の損益状況、財産状態を知ることが可能になります。

  • 合計残高試算表
  • :合計試算表と残高試算表とをまとめた表。

試算表を見る上でのポイント

経営の成績を常に知るために必要な書類が「決算書(正式には財務諸表)」です。これは一定期間の経営成績、財務状態などを明らかにするために作成され、中でも最も重要なのは、損益計算書と貸借対照表になります。なお、決算書は「与信管理」にも活用されています。

「貸借対照表」は、一定期間の期日現在の企業の財務状態を明らかにするための書類で、「企業が資金をどのように集め、どのような形で保有をしているか」を表わしています。「資産」「負債」「純資産」の3つの柱で成り立っており、土地・建物などの財産だけでなく、借入金なども含めて記載します。つまり、借入なども含めた「企業の財産の状態」を知ることができます。

「損益計算書」には、ある一定期間の売上と、それに掛かった諸々の費用、利益が表示されています。損益計算書でわかることは、「その期間における経営成績」「企業の収益力」などです。また売上金額に加え、収益をどのような形で得たのかという点まで把握できます。

治療が最優先だけど、お金周りにも気を配る

医療の基本は「治療に力を注ぐ」ことですが、開業医の方は経営にも目を向ける必要があります。ですから税理士に任せたままにせず、経営・財務状況は把握しておきたいもの。アイディー・サポートではクリニック、医院の経営に関する悩みや、税金周りのご相談にも対応いたします。もちろん、医者一人一人に最適なクリニックや医院の紹介もさせていただきますので気軽にご相談ください。