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医療界で広がりを見せる遠隔診療、あなたはどのくらい知ってる?

2017.09.13

情報通信機器で医師と患者を繋ぎ、遠隔で診療を行う「遠隔診療」は、かつて「原則禁止」とされていました。しかし2015年8月、厚生労働省が、「今までより、遠隔医療の活用範囲を広く認める」方針を打ち出したのです。

これは「遠隔診療の事実上の解禁」と認識され、以後は徐々に浸透していきます。トレンドといえる医療サービスであり、導入医院も増えつつある昨今、今回はその遠隔診療をクローズアップすることにしましょう。

「遠隔診療」の基礎知識

以前の「遠隔診療」は、「離島やへき地など、医師が患者を対面で診ることができないケース」のみに用いられていました。他にも「大がかりな専用の機器やシステムが必要」「医療は医師と患者が直接対面して行うのが基本。遠隔医療はあくまで対面診療を補完するもの」という理由から、医療従事者の中では導入に二の足を踏んでいたのです。

それが厚生労働省の通達に加え、「インターネットの向上」「スマートフォンやタブレットといった携帯端末の普及」、さらに「多忙で通院できず、治療を中断してしまうビジネスパーソンの増加」などが追い風となり、それらを考慮すれば遠隔診療は利便性が高く、治療継続率を上げる診療方法としても注目されています。

様ざまな医療シーンで用いられる「遠隔診療」

「遠隔診療(遠隔医療)」は、医療のあらゆる場面で導入されています。主なものは以下の通りです。

  • 1.テレパソロジー
  • :摘出した組織や細胞から病気を診断、腫瘍が悪性か良性かなどの判断など、特に手術中にリアルタイムで行われる専門医師による遠隔診断。

  • 2.テレコンサルテーション
  • :医師と医師(医療従事者)、または医師と患者がコミュニケーションを取りながら、通信技術(メールなど)を用いて、遠隔で医療をサポートしていく。

  • 3.テレケア
  • :自宅や施設の患者(医療を受ける者)が健康管理端末を利用し、測定した血圧や心電図などを医療機関(保健士や医師)に送信。これをもとに、医療関係者が患者にアドバイスをする。

◯遠隔診断の流れ

なお遠隔診療の流れとしては、

「遠隔診療可能か否かの判断(容態が安定しているなど、患者が一定の条件を満たせば遠隔診察を選択することができる)

「遠隔診療準備(医師の許可を受けた患者が、医療機関が導入しているシステムのアプリを、通信機器にダウンロード)」

「予約・診察(患者が診療予約を入れ、その日時に医師がオンラインで診察、診療を行う。必要があれば処方箋などを発行)」

「支払い(指定の決済方法で医療費などを支払う)」

「薬・処方箋の送付(決済後、薬または処方箋が患者に届く)」

といった形が一般的です。

「遠隔診療」のメリット

病気の治療のみならず、気軽に体調相談ができるため「予防医学」としても期待されている遠隔診療には、「通院が難しい人が自宅で診察を受けられる」「情報提供で専門医の不足をカバーできる」「病気の早期発見につながる」「治療継続率が向上する」「交通費がかからず、待ち時間なしで再診を受けられる」といったメリットがあります。

遠隔診療の導入はもちろん、医師転職の相談や医者の方の開業コンサルティングはアイディー・サポートにお任せください。

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