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保険診療と自由診療の違い 勤務医も開業医もしっかりとおさえよう!

2016.12.21

保険診療をおさらい

勤務医も開業医にも保険診療は必須ですよね。保険診療とは世界が羨む日本の保険制度で「誰もが平等に同じ治療が受けられる」サービスです。

年齢や働き方などによって所属する保険が異なり、1割~3割の自己負担が必要ですが、そのお陰でアメリカのようにべらぼうに高額な医療費を抱えるリスクはありません。

さて、医者であればこんな話は当たり前かもしれませんが、保険診療を扱うには保険医の登録をする必要があります。医師免許証が交付されれば医療行為がもちろん可能になりますが、この時点では自由診療のみで保険診療を行えません。

特に、日本はほとんどの診療所や病院で国民皆保険を扱っていますから、保険診療することが多く、そのためには登録が不可欠です。さらに、保険診療を担当する保険医になるには勤務する予定の地方厚生局へ申請が必要になるので、そちらも忘れないようにしましょう。

パートやアルバイト勤務であっても届け出は必須で、うっかり届けないまま診療すると全て自由診療となってしまうのでこれも注意が必要!また、ちょくちょく法改正があり、保険診療のルールは変わりやすいので定期的なチェックは欠かせません。

自由診療と保険診療の違いとメリット・デメリット

自由診療と保険診療の違いとは、保険でカバーされるか否かという点ですね。保険診療においてカバーされるのは、日常生活で発生してしまった傷病を対象に、必要最低限の治療に必要な部分。美しくなることが目的の美容整形や、予防医療、仕事での疾病などは対象外となります。

一方、患者のニーズに合わせたワンランク上の治療を提案できる、料金を自由に設定できるといったところが自由診療のメリットです。例えば、海外では承認されているが、日本国内で未承認の抗がん剤を用いる治療など。しかし、その治療をするには費用が高額になり、誰もが受けられるわけではないというデメリットもあります。

保険診療に関心を

現在、若い世代を中心に勤務医の方の保険診療に対する学習意欲や動向についての関心が低いという問題が指摘されています。

改善・改革、ルールの変更が多い保険診療ですから、保険診療研修会などの勉強会に足を運んで学んでみるのがいいでしょう。自由診療にやりがいを感じ、その道一本でやっていく方もいらっしゃいますが、保険診療含め、一人一人がしっかりとした知識とルールを学び、適切な対応と治療を心がけていきましょう。